腎臓の病気の種類

腎臓も当然ながら病気になることがあります。そして、その病気の症状は多岐にわたります。
ここでは、腎臓の代表的な病気をいくつか説明していきたいと思います。

腎不全

腎臓の機能が30%以下にまで低下してしまった状態をさす病気です。
老廃物や余分な水分を排出できない状態になっているため、非常に危険な状態です。

 

腎不全にも急性と慢性があります。

急性腎不全

大きな怪我をしたりショックを受けたりした場合に数時間〜数日のうちに発症します。
ほとんどの場合は一時的なものであり、きちんと治療をすれば回復する可能性が大いにあります。

 

慢性腎不全

早くて数ヶ月、遅ければ数年という時間をかけて進行していくもの。
症状が進行するうちに腎臓は萎縮してしまい、その働きは回復することがありません。

 

自力で血液の濾過などをできなくなってしまいますので、
生きていくためには人工透析が必要となり、人生に多大な影響を与えることとなります。

 

他の慢性腎臓病が進行すると、最終的にはこの慢性腎不全となってしまいます。

 

腎炎

腎臓の病気の説明をする女性

これには様々なものがあります。まず、急性腎炎と慢性腎炎。
急性の場合は、細菌感染により扁桃腺炎や咽頭炎によって出た熱が治ってから10日後くらいに発症するもので、ほとんどの場合は完治するといわれています。

 

慢性のものは急性腎炎が発症してから1年以上、蛋白尿や血尿といった症状が出続けているものをいいます。急性腎炎を放置してしまい、慢性化することもあるといいますから、早期発見が大切になります。

 

次に続発性糸球体腎炎です。
これは、様々な病気がきっかけとなって起こる腎炎のこと。

 

例えば全身性エリテマトーデスという病気がきっかけとなって起こるループス腎炎、
紫斑病が原因となる紫斑病性腎炎、肝臓病によって起こる腎炎などがあります。

糖尿病性腎症

糖尿病を患ったときに出る合併症のひとつです。
5〜10年以上糖尿病にかかり続けている人が発症するもので、
だんだんと腎臓の機能が低下していきやがて腎不全になってしまうという怖い病気です。

 

日本では人工透析療法の腎疾患第一位と言われている病気です。

 

痛風腎

腎臓に尿酸血症が沈着してしまうことで起こる腎臓の病気です。
尿酸血症とは、体内でプリン体が代謝された時に出る老廃物のこと。

 

そのため、プリン体を多く摂取しすぎていたり、
腎臓の機能が低下して尿から排泄される効率が悪くなっていると、
どんどん血中にある尿酸血症の濃度が上がってしまいます。

 

その結果、関節などに結晶が沈着すると痛風となり、耐え難い痛みを伴うのです。
この、本来関節などに沈着する尿酸血症が、
腎臓に沈着してしまった状態が痛風腎というわけですね。

 

痛風腎になると尿酸結石が尿路につまってしまうこともあるため、
痛みを伴ったり血尿が出たりしてしまいます。

 

腎硬化症

腎硬化症には、良性のものと悪性のものの2つが存在します。

良性腎硬化症

腎臓には多くの血管が存在していますが、
これらの血管が動脈硬化を起こし、血流が悪化した状態になるのが良性腎硬化症です。

 

腎硬化症は慢性腎不全の原因になる他、
全体的に血管が動脈硬化を起こしている可能性も高いため、
脳卒中や心筋梗塞なども起こしやすくなります。

悪性腎硬化症

別名悪性高血圧とも言われており、特に重症の高血圧を指します。
実は腎臓と血圧は深い関わりがあり、全体的に血圧が上昇すると、
腎臓は内部の血管を保護しようとするのです。

 

その結果、腎臓内の血管が収縮し、腎臓の血流が抑えられるのですが、
これによって腎臓からはレニンと呼ばれるホルモンが分泌されます。

 

このレニン、血圧を上昇させる働きを持つホルモンであるため、
どんどん悪循環に陥ってしまうのです。
その結果、腎不全を引き起こしやすくするだけでなく、
脳卒中や心不全を招く可能性が高くなります。

 

腎臓結石

体内で必要なくなった様々な物質が溶け出し、排泄させるために生成されている尿。
この尿に物質が溶けきれなくなってしまうと、
それが結石となってしまうことで起こるのが腎臓結石です。

 

水に砂糖を溶かした場合、
あまりにも量が多すぎると溶けきらずに沈殿してしまいますよね。
これと同じことが、尿に起こっているというわけです。

 

腎臓結石に鳴ると脇腹に強い痛みを伴います。
また、嘔吐や血尿、下腹部や大腿部の痛みも伴うことがあるようです。

 

尿結石になると結石が腎盂や尿管に詰まってしまうことがあるのですが、
これを放置してしまうと大変なことになります。

 

最初は痛みを感じるものの、だんだん痛みを感じなくなってしまい、
結果的に尿が流れず、腎臓も働かない状態となってしまうのです。

 

腎臓がん

腎臓がんには腎細胞にできるものと、腎盂にできるものの2種類があります。

 

まず、腎細胞癌についてです。
このガンは基本的に男性に多く、50代〜60代の人を中心によく見られると言われています。

 

基本的な症状は痛みのない血尿、脇腹の痛みの他、
貧血や体重の減少、肝機能障害や原因不明の発熱などが挙げられます。

 

発見しにくいガンの1つですが、人間ドックなどで行われているエコー検査によって、
発見されやすくなってきていると言われています。
そのため、近年では早期発見・早期治療が多くなってきているようです。

 

次に腎盂癌についてです。
これは尿路にできてしまう癌のことです。

 

症状は腎細胞癌と同様に痛みのない血尿が現れる他に、
癌からの出血や癌によって尿の流れが阻害されることによって起こる腰痛などが挙げられます。
また、腎盂がんの場合は膀胱などにも癌ができてしまう可能性も高くなるため、注意が必要です。

 

 

腎臓病のほとんどは、最初は症状が現れないことが多く、早期発見が難しいものです。
早期発見するには、定期的な健康診断が大切になります。

 

また、腎臓病になると、尿の量や色の異常や、むくみなどが現れることが多くなります。
日頃から尿の状態やむくみには注意して、異常があればすぐに医師の診断を受けるようにしましょう。